ベルト蛇行(片寄り)調整
ベルト蛇行状態が確認できましたら、ゆっくりコンベヤを運転しながら次のページ以降の手順で各部の調整をしてください。
ベルト蛇行調整の方法
ベルトの片寄調整の基本原理
→印の方向にベルトを寄せたい時は、下図のとおり調整します。
また、→印の反対方向にベルトを寄せたい時は下図と勝手反対に調整します。
[注] 蛇行調整は、ベルト片寄り具合を確認しながら少しずつ調整するのがポイントです。ベルトは少しずつ移動しますので、ベルトがおちつくまで確認してください。
ヘッドドライブ方式の蛇行調整
ベルトの片寄調整の基本原理
●フレーム厚30mmの場合
ベルトが片寄っている側のテールプーリ受け具(※①)のフレーム取付ボルト(※②)(1本/片側)をゆるめ、受け具下端部の溝の中のテークアップボルト(※③)をスパナで左回しに回し受け具を外に外すと、ベルトは中央に移動していきます。また反対側のプーリ受け具のフレーム取付ボルトをゆるめ、テークアップボルトを右回しに回して受け具を内側に押し込んでも同じです。調整後はプーリ受け具のフレーム取付ボルトは再び締付けて固定してください。
●フレーム厚60mmの場合
ベルトが片寄っている側のテールプーリ受け具(※④)のフレーム取付ボルト(※⑤)(2本/片側)をゆるめ、受け具側面の穴の中のテークアップボルト(※⑥)をスパナで左回しに回し受け具を外に出すと、ベルトは中央に移動していきます。また反対側のプーリ受け具のフレーム取付ボルトをゆるめ、テークアップボルトを右回しに回して受け具を内側に押し込んでも同じです。調整後はプーリ受け具のフレーム取付ボルトは再び締付けて固定してください。
[注]小径プーリタイプの場合
SMHE、SHEV、SMHM、SHMV形などの小径プーリタイプの場合は、上記「フレーム30mmの場合」と同様に、ベルトが片寄っている側のテールプーリ受け具(※⑦)のフレーム取付ボルト(※⑧)をゆるめ、受け具下端部の溝の中のテークアップボルト(※⑨)を微調整してください。
(2)ヘッドドライブプーリによる調整
1. チェーンカバーと反対側の側面カバー取付ボルト(1本)(※①)を外し、側面カバー(※②)を外します。
2. ライブプーリを取付けている取付ボルト(4本)(※③)を緩めます。
3. 調整ボルト(※④)を回してドライブプーリを移動させ蛇行調整を行ってください。
4. 調整後はドライブプーリ取付ボルトを再び締付け側面力バーを取付けてください。
センタドライブ方式の蛇行調整
(1)テークアップ用ノブによる調整
ベルトが片寄っている側のテークアップ用ノブ(※⑤)を左回り(ベルトを緩める方向)に回すと、ベルトは中央に移動していきます。また、反対側のテークアップ用ノブを右回り(ベルトを張る方向)に回しても同じです。
[注] ドライブユニットの位置がコンベヤのセンタ付近よりテール側にある場合は、右図と逆に回してください。
(2)ヘッド・テールプーリによる調整
●フレーム厚30mmの場合
ベルトが片寄っている側のヘッド(テール)プーリ受け具の調整ネジ(※⑥)を右に回してプーリを手前側に移動するように微調整すると、ベルトは中央に移動していきます。また、反対側のプーリ受け具がフレームから浮いている場合は、その調整ネジを左回りに微調整してプーリを押し込んでも同じです。
●センタドライブ方式・フレーム厚60mmの場合
ベルトが片寄っている側のテールプーリ受け具の下部にある調整ネジ(※①)を六角レンチで右回しに回してプーリを手前側に移動するように微調整すると、ベルトは中央に移動していきます。また反対側のプーリ受け具がフレームから浮いている場合は、その調整ネジを左回りに微調整してプーリを内側に押し込んでも同じです。
●フレーム厚15mmの場合
M5セットボルトを六角レンチで緩めた後、プーリ受け具を移動させて調整ください。調整後セットボルトを再び固定させてください。
(3)リタンローラによる調整
リタンローラが付いている場合は、片側のリタンローラのブラケット(※③)の取付ボルト(※④)を緩め、ローラを少し斜めにして下さい。ベルトはローラの回転軸に直角に進もうとする方向にリタン側で寄って行きます。
[注] 最もテールプーリ側のリタンローラを調整することが効果的です。(下図正転時(A)リタンローラ、逆転時(B)リタンローラ)
(4)スナブプーリによる調整
●センタ・ドライブ方式・フレーム厚60mmの場合
ドライブユニットのチェーンカバーの上部にスナブプーリ調整板(※①)があります(片側のみ)ので、これを固定しているネジ(※②)をゆるめ調整ボルト(※③)を回し、ベルトの蛇行調整をしてください。調整後は再びネジを締め付けて固定してください。
●中間テークアップユニット(フレーム厚60mm)の場合
中間テークアップユニット側面にスナブプーリ調整板(※①)があります(両側)ので、これを固定しているネジ(※②)をゆるめ調整ボルト(※③)を回し、ベルトの蛇行調整をしてください。調整後は再びネジを締め付けて固定してください。
(5)正逆運転時の場合の調整
先ず正転方向のベルトをほぼ中央を走るように調整した後、ベルトを逆転させて調整を行います。正転・逆転とも同じ方向に片寄る傾向がある場合は、ベルト中央に寄せる方向に更に微調整してください。正転・逆転で違う方向に片寄る傾向がある場合は、逆転時に調整した部分を少しもどしてください。
[注]
・正逆転調整には時間がかかることが多く、また片寄り代をとるためにベルト幅を狭くカットすることが必要です。
・機長とベルト幅寸法が同等または、機長がベルト幅寸法より短い場合は、正逆転の調整は困難です。
◎ 正逆運転でご使用の場合は、蛇行レスタイプ(SCV、SHV形等)をおすすめします。